弾塑性News【2007.03】

3月1日(木)に本研究室のスタッフが(株)積層金型研究所を訪問し，熱間プレス加工を見学させていただきました．

明日から，徳島大学にて，日本機械学会中国四国支部，第37回学生員卒業研究発表講演会(3月6日)ならびに第45期総会・講演会(3月7日)が開かれます．今年度の最後の発表会なので，学生諸君も気合いが入っております．

3月6日(火)に徳島大学工学部において，「日本機械学会中国四国学生会・第37回学生員卒業研究発表講演会」が開催され，本研究室関係では以下に示す11件の卒業研究発表が行われました．これら11件の発表のうち，本研究室の学部4年生による発表は下記リスト最初の8件です．(他の3件は共同で研究を行っている弓削商船高専，広島商船高専の学生による発表です．)

• 結晶塑性理論による繰り返し変形挙動解析
  (北山功志郎, 酒井岳人, 上森武, 吉田総仁)
• 傾斜機能TiNi形状記憶合金の作製
  (多田幸弘, 松井良介, 京極秀樹, 吉田総仁)
• 非比例変形における破断を考慮した板成形条件最適化とその実験検証
  (貝本太樹, 平原篤, 濱崎洋, 日野隆太郎, 吉田総仁)
• 組み合わせ負荷を受ける突合せ継手におけるアクリル系接着剤の弾粘塑性挙動
  (水谷憲彰, 吉田哲哉, 瀧口三千弘, 吉田総仁)
• 薄板のインクリメンタルフォーミングにおける破断予測と残留応力の検討
  (永石尚昭, 木村新太郎, 日野隆太郎, 中哲夫, 吉田総仁)
• マグネシウム合金板の温間非比例FLDとその解析的予測
  (小川真広, 片平卓志, 中哲夫, 上森武, 日野隆太郎, 吉田総仁)
• 多孔質積層板の成形限界
  (中村真人, 佐原隆介, 平林健司, 日野隆太郎, 吉田総仁)
• ステンレス鋼板の二軸変形挙動の実験観察
  (小川耕平, 市丸隆志, 上森武, 日野隆太郎, 吉田総仁)
• 金属接着板のV曲げ加工に及ぼす板厚の影響
  (石野祐太朗, 瀧口三千弘, 吉田哲哉, 舟木弥夫, 吉田総仁)
• マグネシウム合金板の非比例張出し成形に及ぼす温度と速度の影響(1)
  (片平卓志, 小川真広, 中哲夫, 上森武, 日野隆太郎, 吉田総仁)
• 高張力鋼板の引張り曲げ試験機の製作
  (岩橋良次, 黒瀬隆宣, 中哲夫, 上森武, 日野隆太郎, 吉田総仁)

▲会場の徳島大学工学部，共通講義棟．

▲日本機械学会中国四国学生会・第37回学生員卒業研究発表講演会における発表の様子．

▲3月6日夕方には懇親会が開催されました．日本機械学会中国四国支部・吉田支部長の挨拶と懇親会の様子．

【祝】優秀発表賞受賞
卒業研究発表講演会では，各会場毎に優秀発表賞の選考が行われます．本研究室では貝本太樹，北山功志郎，永石尚昭の3名が優秀発表賞を受賞しました．3名同時受賞は初めてのことです．

＝＝ おまけ ＝＝
なお，発表会終了後，有志で徳島ラーメンを堪能しました．

▲有名店で，前日食べたラーメンとの味を比較する有志達．そして王者に輝いたラーメン．

王者を決定した後，鳴門の渦潮観光をしました．

▲大鳴門橋と渦潮

また，3月7日(水)には同じく徳島大学工学部において，「日本機械学会中国四国支部第45期総会・講演会」が開催され，本研究室からは下記2件の研究発表を行いました．

• 局所加熱を伴う薄板のインクリメンタルフォーミングの実験および解析的検討
  (木村新太郎, 永石尚昭, 日野隆太郎, 中哲夫, 吉田総仁)
• 加工段数削減による多段塑性加工の最適工程設計
  (佐々木彰彦, 濱崎洋, 日野隆太郎, 吉田総仁, Vassili V. Toropov)

▲日本機械学会中国四国支部第45期総会・講演会における発表および質疑応答の様子．

▲会場前での記念撮影．

明日から2日間，広島大学非常勤講師の山形大学黒田先生が広島大学にて講義をされます．吉田先生をはじめとするスタッフと会食し，塑性力学全般に関する事や研究に関する意見交換を行い，楽しいひとときを過ごしました．

▲スタッフ会食の様子．東広島(西条)の郷土料理(美酒鍋)を囲んで．

3月12日から3月13日に渡って，山形大学の黒田先生の講義が開催されました．学生とスタッフを交えた講義では結晶塑性理論の基礎や，その現状と展望に関して興味深い話をうかがう事ができました．また，講演の合間に結晶塑性理論に関するディスカッションを行いました．

▲黒田先生による講義のうちの一つ，「弾塑性構成式の基礎 〜巨視的スケールから結晶スケールまで〜」の様子．

本日，広島大学において，「平成18年度 広島大学産学連携センター高度技術研修」が開催されました．今回は当研究室が中心となり，プレス成形予測に関する基礎理論や，本研究室が提案したYoshida-Uemori modelのパラメータ同定を実験を通して行う講習会を実施しました．

▲吉田教授による講義．「プレス成形の基礎」

▲続いて行われた実技講習．2グループにわかれ，引張り試験と引張り圧縮試験を体験しました．

▲実験結果から，Yoshida-Uemori modelのパラメータを同定する講習会．

3月15日(木)に，「第9回VBL院生研究報告会」が開催されました．当研究室のM1学生，山内君が｢金属材料の高温変形挙動とそのモデル化｣についての報告を行いました．

▲M1山内君の発表

【祝】表彰式
先日の日本機械学会中国四国学生会 第37回学生員卒業研究発表講演会で優秀発表賞を獲得した貝本君，永石君，北山君に賞状とメダルが届きました．

▲研究室で行われた授賞式の様子．左から貝本君，永石君，北山君．

本日午前，広島大学工学部で小火が発生しました．幸い負傷者はいないようですが，火災などの事故に対する注意の必要性を再認識しました．

【祝】卒業式
3月23日(金)に東広島運動公園で，平成18年度広島大学卒業・修了式が執り行われました．本年度は当研究室から卒業生8人，修了生5人が巣立ってゆきました．

▲東広島運動公園で行われた学位記授与式．

▲その後，東広島平安閣で行われた工学部第1類・機械システム工学専攻の卒業・修了祝賀会．

▲さらにその後，研究室主催の祝賀会が「ビストロ・パパ」にて行われました．

【祝】学協会賞の受賞
本研究室修了生のM2・佐々木彰彦が(社)自動車技術会大学院研究奨励賞を，また同じくM2・木村新太郎が(社)軽金属学会中国四国支部賞を受賞しました．

本日，日本塑性加工学会中国四国支部・新鋭部会体験講習会「ひずみゲージを用いた金属材料の単軸引張り試験」と第三回塑性学の基礎講座「単軸引張試験結果に基づく材料パラメータ決定」が当研究室で開催されました．

体験講習会では，主にひずみゲージの基礎理論と，単軸引張試験を通したひずみゲージの正しい使用法を学びました．

塑性学の基礎講座では単軸引張試験結果の整理方法と，n乗則，Ludwik，Swift各形式の構成式のパラメータ同定を学びました．